戸建てやマンションなどの賃貸に住んでいる方であれば、ほとんどが加入している火災保険。
更新期限が近づくと、保険会社から災保険更新のお知らせが通達されます。
とはいっても、何かと忙しくて更新を忘れてしまっていた…なんてケースも少なくありません。
この記事では、火災保険の更新は何年ごとなのか、更新をし忘れた、更新を断られた時の対処法。
火災保険を更新する際に見直しておきたい6つの点ついてご紹介して参ります。
火災保険の更新は何年ごとが基本?
火災保険の契約期間は最短2年〜最大で10年となっています。
火災保険の更新が何年ごとかについては、契約内容によって異なり、3年、4年、5年などの期間で結ばれている方もいらっしゃるでしょう。
一般的に長期になればなるほど、保険料が割り引かれます。
※2022年内には、最長10年➡5年への短縮することが発表されています。
火災保険を更新し忘れた!何か不利になる?
火災保険を更新し忘れてしまった!
どんなデメリットが考えられるのでしょうか?
補償がなくなる
更新をしていない=無保険状態になりますので、災害や事故で建物や家財が損害を被った際に、全額負担となります。
さらに、火災保険とセットにして付けている方も多い個人賠償責任特約も無効に。
個人賠償責任特約は、「個人」が人にケガをさせてしまった、物を壊してしまった際に生じる損害を賠償してくれる保険です。
個人賠償責任特約が無効になってしまうと、事故で万が一にも相手に怪我をさせてしまった場合に数百万~数千万にもなる損害賠償を請求されることもあります。
万が一の損害で恐ろしい事態になる
お火災・台風・水害など自然災害で大きな損害を被った際に、補償がない分、生活の立て直しもむずかしくなります。
アパートやマンションの賃貸をされている場合には、火事や水漏れなどを起こした場合、家財を失うだけでなく、賃貸住宅オーナーへの損害賠償も発生。
損害保険料率算出機構
による1事故あたりに支払われた保険金の1部を見てみると、
火災、破裂・爆発では4,496,728円。水災では2,421,674円。
無加入となると、これだけの資金を全額負担することになるのです。
自然災害の多い日本でもありますから、火災保険の更新をしない=無保険状態はとてもリスクが高いと言えるでしょう。
更新のし忘れに気が付いたら、1日でも早く更新を済ませましょう。
火災保険の更新の際に見直したいポイント
積立型火災保険の更新にならないか確認
積立型火災保険は保険本来の保証機能と満期時に満期返戻金が支払われる貯蓄機能を併せ持った保険です。
かつては、最長の保険期間が36年だったので、利率の良く積立ができたのでメリットがありましたが、現在は最長で10年。
さらに、利率も低いか無くなっているものもありメリットがありません。
現在、加入している火災保険が積立型火災保険で自動更新を選択している場合には、注意が必要です。
満期保険金を受け取るためには、税金や確定申告などの手続きも必要なので、更新日前から代理店や保険会社に確認を取っておくことで、受取がスムーズになります。
時価ではなく新価で更新
建物の評価方法には「新価(再調達価格)」と「時価」の2通りがあります。
新価では、災害等で損壊した建物や家財を、新品購入する際に掛かる費用を算出して、評価額が決まります。
一方の時価の場合、新築時や新品購入時から災害発生までの経年劣化分を差し引いた価値で評価額が決まります。
そのため、時価で評価するとなると、建物の立て直し、家財の買い直しに足りる保険金を受け取ることができません。
昔契約した保険の場合、評価方法が時価のケースも珍しくないので、火災保険を更新する際には、新価を選ぶようにしましょう。
補償内容が適正かどうかを見直す。
補償内容の手厚さに比例して、保険料は高くなりますが、その分の安心が増えます。
補償の範囲は「建物」・「家財」・「建物+家財」の中から選択できますが、戸建ての場合には「建物+家財」が一般的です。
マンションやアパートなどの賃貸の場合には、家財のみになります。
②風災・雹災・雪災
③水災
④水漏れ
⑤汚損・破損
⑥盗難や衝突事故などの人災
⑦延焼(特約)
⑧個人賠償特約(特約)
といった災害への補償が受けられます。
無駄な保険を外す
上記にご紹介した補償内容のうち、お住まいの立地やエリアの特徴によって不必要な補償がある方もいらっしゃいます。
たとえば、マンションの上層階や河川・山が近くにない、または高層階にお住まいであれば、床上浸水のリスクはほぼありません。
「水災」の補償は外してもあまり問題にならないでしょう。
また、周りが畑で隣家への距離が遠いのであれば、火災が起きても周りに飛び火する可能性はなく、類焼損害補償特約や失火見舞費用特約は不要です。
場合によっては地震保険の追加も検討
地震による火災や津波などの損害への補償は火災保険ではカバーできません。
別途、地震保険への加入が必要です。
近年地震発生数も増えているので、未加入の場合には、加入の検討がおすすめです。
※地震保険は火災保険とセットで付けられます。地震保険のみの契約はできません。
保険期間の見直し
火災保険は、契約期間が長いほどお得に。
たとえば保険期間10年の火災保険に入っている場合、年間の保険料が5万円であれば、トータルで9万円もの割安になります。
さらに、2022年には火災保険料の期間短縮および、値上げが行われます。
期間短縮・値上げ前に10年の最長契約でない場合、割引率の高い長期の火災保険について検討してみてください。
1年、2年更新などの短期火災保険からの更新ほど、値上げ前の切り替えで、現在のままの料金が適応されるので保険料負担を軽減できる可能性が高いです。
火災保険の更新を断られてしまった場合
契約期間内に火災保険の申請回数が多すぎるなどの場合に、更新を保険会社の方から断られることも。
保険会社ごとに契約や更新を断る基準が違いますので、他の保険会社に相談してみると加入できるケースがあります。
まとめ
火災保険の更新、見直しに関するポイントをご紹介してきました。
火災保険の契約期間の更新時期を迎えましたら、リスクを最小減にするためにも契約期間満了前に手続きを行うことが重要です。
もし更新をし忘れた場合には、早急に火災保険への再加入手続きを進めてくださいね。
2021年に引き続き、2022年にも火災保険料と契約年数の見直しが行われるため、値上げ前に満期を迎える方は契約年数を長期に設定しなおすとお得になりますよ。
いざと言う時に備えて、火災保険の更新の際には、ご紹介したポイントも抑えて最適なものへとアップデートしてください。